2014
08.06

組織人事戦略において最も大切なこと

曽和利光, 雇用契約

組織人事マネジメント立案において、最も重要なことは一貫性を持つこと

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上手くいっている、良い流れに乗っている会社の一つの特徴として一貫性が挙げられます。

採用戦略を含んだ、組織人事戦略において採用、配置、育成、評価、報酬、代謝という要素は、組織人事マネージメントの6機能と言うことができる重要なものです。そして、この6機能の方針に一貫性を持たせることが、組織としてのパフォーマンスに繋がっていきます。

また、組織には必ず慣性が働きます。「これまでは◯◯だったけど、明日から△△にしよう」と言った場合、それが戦略であったり売るものであったり、といった事業部分であればそれ程の抵抗はありません。しかし、採用や評価、配置、育成などといったものは、組織に深く根付く文化であったり、社員の価値観に影響を与えます。つまり、「明日から△△だ」と言われても、言葉では分かっていても心では分かっていない、という乖離が起きる場合があるのです。そういったことにより、チェンジマネージメントができない、起こらないといった事態に陥りやすくなっています。

一貫性が重要な一方で、変化を起こしにくい組織人事戦略。これを変えていくためには、「組織にとって容易に変わらないものは何だろうか」という点にフォーカスし、深く考える必要があります。創業メンバー、役員らがじっくりと議論を重ね、「1年後、5年後、あるいは会社規模が10倍になっても変わらないものは何なのだろうか」ということを考え尽くすことが重要です。

変わるものはなにか、変わらないものはなにか

合わせるべき一貫性の軸足は事業戦略でも、理念でも、経営者の考え方や価値観、組織メンバーの価値観の集合体などでもよいでしょう。大切なことは、どれが変わるもので、どれが変わらないものなのかを考え、一貫性を持つことなのです。

軸足の置き方は自由なものの、組織は戦略に従うということが基本であり、事業戦略にその軸を置くことがスタートアップにおいては特にスタンダードです。注意しなければならないのは、創業期においてはオーナー、経営者らの価値観が強く表層化するものです。しかし事業は、3年後、5年後に全く変わっているかもしれない。つまり、人材マネジメントを行うにあたって、今の事業に最適化しすぎないことが重要になります。

変化が激しい現在において、IT業界など特に事業戦略が移り変わっていく分野においては、Aだと言ったと思ったらB、Bと言ったと思ったらC、といったように経営はどんどん移ろいでいきます。その移ろう事業戦略を軸足とすると従業員は右往左往することとなってしまいます。ですので、事業戦略ではなく、経営者の考え方や価値観といった不変性があるものを軸とした方が一貫性を持ちやすいでしょう。

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