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人事担当者に必要なスキルと知識は4つ

人事担当者に必要とされる知識やスキルはたくさんありますが、その中でも特に大切な4つのスキル・知識があります。それは、心理学・組織論・経営学・制度、法規です。それぞれ順番に見ていきましょう。

心理学の知識・スキル

4つの中でも1番重要であると考えられているのが心理学です。なぜなら人事とは、心理学の応用分野の一つだと考えられるからです。

例えば、人事には性格と人格を同義とみなす「性格心理学」の知識が必要です。なぜなら、この知識が欠落していると、求める人物像に両立が困難な二つの要素が混在してしまうからです。例えば、フットワークが軽くて、思慮深い人という相反する要素を一人の人物に求めてしまう、などです。そのため性格の特徴を心理学に基づいてしっかりと構造的に理解しなければ、求める人物像を策定する際に存在しない人間像を抽出してしまいます。

他にも面接選考をするための「認知心理学」に関する知識も重要です。これは記憶や思考に関係する心理学です。この中にサブリミナルマインドと呼ばれているものがあり、人間は意識的に入った情報と無意識的に入った情報では異なる情報処理をすると考えられています。人間は意識的に働きかけられた情報に対して批判的になります。そのため、例えば、採用したい人材を面接する際は無意識に口説いていくのが有効になります。

その他にも人材育成をする為の「教育心理学」、精神的な健康を害してしまった人に対してサポートする為の「臨床心理学」なども人事にとって必要な心理学のスキルと考えられています。

組織論の知識・スキル

2つ目の組織論。ここでは、組織には目の前の事実だけでは理解することができない部分が存在するので、全体像を把握する必要があると言われています。例えるなら、子供が不登校になったからと言って、子供の心理ばかり見ていても答えは出てきません。組織やシステムといった物差しで物事を見なければわからない。といったような話です。集合知と呼ばれるものが、この組織論に当てはまります。これは、どれだけ賢い人が集まったとしてもきちんとヒエラルキーを作り、意思決定のシステムをフォーマルに設定しなければ、「船頭多くして船山に登る」といった状態が引き起こされることを表しています。”group think” や”集団浅慮”と呼ばれています。

次に、組織のネットワークを最も効率化する為にはどうすればよいのか、という問題を例として挙げます。これに対する答えは、「凝縮性の高い集団を作り、潤滑油になる人材同士をつないでいくこと」がその一つとなります。例えば同期のネットワークが強い企業は、早期退職やメンタルヘルスの悪化を防ぐセーフティネットが自然発生し、人事の負担が軽減します。したがって、この強固なネットワークを意図的に作ることが大切です。

では、どのように作るのでしょうか。それは内定式の段階で決まります。普通の企業ではアイウエオ順に席を指定して座らせるかと思います。しかし、ア行同士が良好な関係を構築できるとは限りません。そこで、例えば出身地が同じなどの、パーソナリティ別に席に並ばせます。人間は偶然に対して必ず意味付けをして、強固なネットワークを構築してくれます。採用シーンの中ではこの偶然を必然的に生み出すことが要点となります。

経営学の知識・スキル

3つ目の経営学は、人事の方は別に経営戦略や事業の戦略を立てることがないので、必要ないと感じるかもしれません。しかし、組織が戦略に従うことが基本であるならば、自社の戦略がこのように変わるから、この組織を作る。といったことを理解する必要があります。

もう一つ、経営学を人事が勉強する意味があります。それは他社と比べて自社の強みを経営学の言葉を用いて候補者に説明できるからです。

そのため、経営学のスキルも人事にとって重要です。

制度・法規の知識・スキル

4つ目の制度・法規。企業活動の前提として、従わなければならない制に労働法があります。人事担当はこれを知っていなければなりません。なぜなら、知らずに人事業務に取り組むことは、コンプライアンスの問題に発展してしまう可能性があります。

例えば、給与体系の1つである年俸制とはマネジメント管理者や、時間管理のできない事業外で働く営業マンなど、特定の人に対してのみ適用されます。したがって、年俸制を採用している企業だからといって、新人に対して年俸制を取り入れると労働基準違反となってしまいます。このような問題を避けるために、人事担当者は制度・法規の知識が必要となってくるのです。

<3行まとめ>
4つのスキル・知識の中でも最も重要なものは心理学。
偶然を必然に生み出すシステム構築。
経営学、制度・法規は人事担当者が学習するべき最低限の知識。