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人事に向いている人はこんな人

人事担当者には、性格や人間性の面で必要な5つの大事な姿勢が存在します。
それは
① 人に対する情熱(コミットメント)
② 人に対する冷静さ(デタッチメント)
③ 強さ(凝縮性)
④ 優しさ(受容性)
⑤ 自己認知
以上の5つの姿勢です。

①人に対する情熱と②人に対する冷静さ、③強さと④優しさは性質的に対になる存在です。この対になっている情熱と冷静さ、強さと優しさという共存しがたい2つの性質を、バランス良く両立することが人事にとって重要です。

1人の人事がこの5つの性質を全て保持することが理想的です。しかし、それが難しければ、組織の中で「冷静派の人と情熱派の人」「強さと優しさ」のバランスを取る必要があります。例えば、人に対して情熱的な人は採用フローの中でフォローに適しています。つまり、「うちに来い」と口説くことに優れています。しかし、ジャッジすることには向いていません。なぜなら情報をコミットしてしまい、冷静な判断をすることができないからです。一方で、人に対する冷静さを持ち合わせる人は、客観的に離れた立場からジャッジを下すことができます。しかし、口説くことには向いていません。

このように、1人の中に5つの姿勢を共存させることが難しければ、組織の中で役割分担することで適切な対応が可能になります。

人事に向いている人の性格 コミットメントとデタッチメント

人事とは育成担当者でもあるので、人を伸ばそうとする「期待をかける行為」ができなければいけません。ピグマリオン効果というものがあります。これは、人は期待をかけられた通りの結果になることを示しています。

アメリカの実験である数学のテストをしました。この時の席順はランダムでした。しかし左側の席の生徒が高得点で、右側の席の生徒が低得点である。と嘘の報告を先生にしました。すると半年後のテスト結果が、本当に左側の生徒が高得点者となり、右側の生徒が低得点者となってしまいました。左側の生徒に対する「君は数学が得意な人だね」という先生の振る舞いが、相手に期待をかけて点数を伸ばす結果につながりました。これがピグマリオン効果です。

人に期待をかける一方で、人に対する冷静さを持つ必要もあります。なぜなら、相手に対して感情移入しすぎてしまうと、本質を見抜くことができないからです。

したがって、全ては「仮説」であって棄却される可能性を常に考えておくことが重要です。例えば、目の前で涙を流しながら訴えられると、その言葉が真実であると誤った判断をする可能性があります。言葉は嘘をつくことが多いですが、行動は嘘をつきません。そのため言葉に対しては仮説として聞き入れ、その言葉に対する行動が伴っていたかどうかで真偽を判断する必要があります。

これがコミットメントとデタッチメントです。

人事に向いている人の性格 強さと優しさ

人事担当者は経営者など意志の強い人と対峙する機会が多いです。その時にイエスマンでは人事の仕事は務まりません。「逆命利君」という言葉があります。「上からの命令に逆らっても、あえて正しいと思うことを言う。そして君に利することこそ忠である」という意味です。当然ながらそこで罰せられる可能性もあります。しかし「このほうが絶対会社にとっていいと思う」といった気迫が人事担当者には求められます。したがって自分の中にある信念や価値観に対する強さが求めらるのです。

その一方で優しさ、受容性も兼ね備える必要があります。なぜならこれからの会社は、時代の変化に伴って激しく変化するからです。したがって、その時変化に対応しなければなりません。そのために、社内に多様な人が存在する組織を形成する必要があります。しかし人事が偏った人を採用していくと、会社が一様化します。一様化とは変化対応能力が減少することを意味します。坂本竜馬の言葉に「人の世に道は一つということはない。道は百も千も万もある」というものがあります。この言葉のように、いろいろな人を受け入れる受容性が求められます。

これが強さと優しさです。

人事に向いている人の最も大事な要素 自己認知

最後の自己認知は人事担当者にとって基本ベースとなります。自分の偏見について無知ではないことを、理解することが人事担当者にとって重要となります。なぜなら自分がどのような偏見を持っているかが分からなければ、人を明確に見ることができません。したがって、人事担当者は自己認知を高める為の訓練をする必要があります。

その訓練方法に”guess who”と呼ばれるものがあります。まずSPIテストを受験させます。次にテスト終了後に受験者の名前を消します。そして最後にテスト結果を基に、誰のデータか推測します。これをすることで、「○○項目がこうだから、このテスト結果はAさんのものだ」といった形で、いろいろな人からフィードバックを受けることができます。そして、印象や性格に関する情報を入手することができます。これによって、自分にはどう見えているか判断できるので、人事にとって重要な情報です。

<3行まとめ>
情熱と冷静さ、強さと優しさのバランスが重要。
言葉ではなく、行動を基準として真偽判断を行う。
正しい自己認知が人事担当者にとっての基本ベース。