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有期雇用とは

雇用関係には正規雇用と有期雇用の2つが存在しています。前回まで、正規雇用に関して述べてきましたので、今回は有期雇用について考えていきたいと思います。

有期雇用は期限がある雇用ですので、例えば1年や半年で契約更新をしていきます。その中で2013年4月に改正労働契約法が施行されました。これは有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申し込みにより期間のない労働契約に転換できることを指しています。つまり、契約社員の上限が5年になったことを意味します。この法律が制定される以前は、10年でも15年でも契約社員として勤務する人が存在しました。しかし、このルールによって全員一律5年以下になると定められたのです。

また、「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」には契約を3回以上更新し、雇入れの日から起算し1年を超えて継続勤務している者については、少なくとも契約期間の満了する30日前までに雇止めの予告をしなければならない。というルールも記載されています。

限定社員とは

無期雇用である正社員以外の、非正規雇用・有期雇用・アルバイト・パートなどは全て契約社員となります。そして契約社員は、先ほどの改正労働契約法が制定されたことから次々と雇用を打ち切られていきます。この対策として、政府は限定社員の推進をしています。

限定社員とは職務や地域限定の社員のことを指しています。政府はこれらを法制化し、特別な雇用形態として権利を持たせていくことを推進しています。

しかし、限定社員を推進することは、解雇規制を緩くする可能性があります。なぜならば、地域限定社員はその地域を無くすことで解雇されてしまうからです。つまり、例えば企業がある地域から事業撤退をする時に、その地域の社員全員を限定社員にしたとします。そして、その上で事業を撤退した場合、限定された地域がなくなるので社員を合理的に解雇することが可能となってしまうのです。また、職種限定社員の場合にも「この職種を全て外部委託しました」と言って、その職種の人を解雇することが可能となります。

以上の理由から、限定社員を推進することが解雇規制の緩和につながるとも考えられます。ただし、矛盾する表現に感じるかもしれませんが、限定社員が解雇しやすいからこそ非正規の人材を限定社員にすることができるのです。

限定社員に対する2つの意見

この限定社員推進については、個人の立場によって捉え方が変化します。経営者と非正規雇用者は限定社員について肯定的に捉えています。なぜなら、経営者にとっては限定社員の仕事がなくなれば、合理的に解雇することが可能になるので、人を雇いやすくなるからです。同様に、非正規雇用者にとっては、現在の仕事よりも高い賃金を得る可能性が上がるので、限定社員になることで生活が今よりも安定すると考えるからです。したがって、経営者や非正規雇用者は限定社員に期待の感情を抱きます。

一方で、正規雇用者は否定的な捉え方をします。なぜなら、自分が限定社員となり現在よりも不安定な立場になる可能性があるからです。

派遣期間とは

派遣受け入れ制限があるものに関しては、以下2つの規則が存在します。
① 派遣先の事業所その他、派遣就業の場所ごとの「同一の業務」について最長3年まで継続して受入可能。
② 「同一の業務」とは、労働者派遣契約を更新して引き続き同じ業務を行なう場合のほか、派遣先における組織の最小単位において行なわれる業務も同一業務であるとみなされる。また、新たに労働者派遣の役務の提供を受ける場合に、直前の労働者派遣との間が3ヶ月を超えないときは継続しているとみなされる。派遣先の就業場所ごとの同一業務であれば、派遣元事業主や派遣労働者が変わったとしても継続していることになる。

重要な点は、人ではなく業務を基準としていることです。例えば、A さんが2年間その業務に取り組んだ後に、Bさんが1年間取り組んだとしても、通算して3年となります。つまり、自社のその業務を3年継続しているのであれば、派遣ではなく雇用に切り替える必要があると示しています。

<3行まとめ>
改正労働契約法によって、契約社員の上限が5年になった。
限定社員を推進することが解雇規制の緩和につながる可能性もある。
派遣受け入れ制限は、人ではなく業務を基準とする。