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説得勧誘とは?意識と無意識の特徴

分相応な採用を実践する上で
自己開示→情報収集→説得勧誘
以上の順番に沿った口説きをすることが大切であると、これまで述べてきました。

前回までに、モチベーションリソースに沿った情報収集の仕方を考察しましたので、今回は3つ目の説得勧誘について述べていきます。

まず、人事担当者は意識と無意識の情報収集の仕方に違いがあることを認識する必要があります。なぜなら、情報収集に違いがあることで役割が変わるからです。

意識と無意識にはそれぞれ下記の特徴があります。
意識の特徴
-集中、線形処理、変化対応、批判的、創造、アドリブなど

無意識の特徴
-拡散、並行処理、自動的、無批判的、効率、スピードなど

説得勧誘を知って、口説かない口説きを実践するには

上記の意識と無意識の特徴のうち、候補者を口説く上で最も大切なのが「批判的」と「無批判的」です。人間は心理学上、意識的に取り入れた情報に対しては批判的になる一方で、無意識に取り入れた情報に対してはすんなりと受け入れる傾向があります。つまり、候補者を口説かないことが重要です。イメージとしては、キャリアカウンセリングをする感覚で自社以外に関することも含めて話すことです。例えば、自社に「来る・来ない」の二者択一の話ではなく、「あなたは今何に対して悩んでいるのか」ともっと広い対象で話をすることがポイントとなってきます。

この段階で最もやってはいけないことが、自社と競合他社を比較することです。なぜなら自社と他社との比較は、候補者が他社、面接者が自社という対立関係を生む原因となるからです。例えば、候補者が自社と商社と金融を受けていたとします。そして商社志望の人に対して、「自社と商社は○○だよ」と発言したとします。すると相手は「いやいや商社には△△な部分があります」といった形で対立が生じてしまいます。

したがって自社と競合他社でなく、競合他社同士を比較しましょう。例えば自社と第一志望の商社を比べるのではなく、商社と金融を比べます。そして競合同士を比較して相談に乗ってあげて下さい。すると候補者の本当の選定基準を整理することができます。その結果、抽出された大事な軸を自社に当てはめながらフラットに話を進めることができます。

なぜ相手にメッセージを伝えないのか

無意識に働きかける上で大切な2つ目の点は、メッセージを悟られないことです。これは普通のプレゼンの常識と真逆の発想です。普通のプレゼンにおいては、メッセージの根拠となる具体的事実が存在します。しかし、口説かない口説きをする上ではメッセージに対する根拠を提示する必要がありません。つまり、相手に後から解釈させるのです。

例えば「うちの会社は若いやつをどんどん抜擢して重要なポジションにつけるよ」と伝えるのではなく「あいつ今27だけど事業部長だよ」と事実だけを伝えるのです。すると学生は「若くして部長になれるのか」と言わなくてもメッセージを解釈します。しかし、前者の場合は「彼はそうかもしれないけど、他の人はどうなの」と意識的に与えた情報ですので、批判精神が働いてしまいます。したがって、メッセージを悟られないように事実のみを淡々と話すことが重要です。

なぜ相手を突き放すことが重要なのか

もうひとつの口説かないポイントとしては、相手を褒めることです。当然ですが、まずはこれから始めていく必要があります。そして、その一方で突き放すことも大切です。なぜなら、突き放すことで相手にフラットな印象を与えることができるからです。

例えば、自社が広告代理店だったとします。そして、その時の候補者が商社も受けていたとします。この場合には相手の話を聞いていく中で「そうなんだ。もしそれが本当なら、君は商社の方がいいかもね」と一度突き放して下さい。すると相手は「この人は公平な立場で相談に乗ってくれる人だ」という印象を与えることができます。

<3行まとめ>
採用担当者にとって、口説かない口説きをすることが大切。
候補者に無意識に働きかける上で、メッセージを相手に解釈させることが重要。
褒めるだけでなく、一度突き放すことがポイント。